日の里から受け取ったものを、日の里にかえしていく
宮崎陽子さんと宮崎泰地さんの親子は、日の里ではちょっとした有名人だ。陽子さんはJR東郷駅日の里口にある「CoCokaraひのさと(ココカラひのさと)」に関わりながら地域の子供たちの遊び場や勉強の場などの居場所作りをしている。小さなころからそんな母の姿をみて育った、泰地さんは地域のための活動に自然と興味を持ち、お祭や地域の活動に積極的に関わるようになり、今では地元の小中学生のお兄ちゃん的な存在でもある。
騒がしい子供たちを寛容に育ててくれた
日の里に恩返しをしたい
うちには、この子の他にもうひとり男の子がいて3人兄弟なんです。小さい頃からこの2人がとにかく騒がしくて、近所の人からは外がガヤガヤし始めたと思ったら「あ、宮崎の兄弟が帰ってきたな」って思われていたんじゃないでしょうか。ただ、ありがたいことに日の里二丁目の人たちは、そんな3人を寛容に受け止めてくれて、親身に世話してくれた上級生や、やさしく厳しく可愛がってくれた地域の大人たちに育てられたと言っても過言ではないと思っています。私も子供たちも「日の里から離れたくない」と思うくらいこの場所が大好きで、全く縁もゆかりもない場所だったんですが、気づけば20年間暮らしています。そんなふうに許してもらったり、助けてもらいながら私も子供たちも大きく成長させてもらえたので、今度は私たちが地域に恩返しする番だと思い、今は「CoCokaraひのさと」という駅前のコミュニティスペースで自習室の取り組みにも関わっています。(陽子さん)
日の里の子供たちが憧れた
おばけ屋敷づくりを復活させた
僕が通っていた小学校では、6年生になると文化祭で「おばけ屋敷」をつくることが慣例でした。みんなで図工室を占領して、2日間くらいかけて完成させるのですが、その姿がかっこよくて!「いつか自分も6年になったら、お化け屋敷つくるぞ!」って誰もが憧れていて、子供ながらによい循環だなと感じていたんです。ただ、大学を浪人して日の里に帰ってきたときに、小学校から「お化け屋敷づくり」の文化が消えているという話を聞いたんです。授業のカリキュラムが変更になって、総合学習の時間がそんなに取れなくなったとか、いろいろな理由があったそうなんですが、みんなでがんばって発表する機会がなくなったんだなとちょっと残念に感じていました。そんなときに「日の里まつり」で何か企画しないかという声がかかって、それだったらお化け屋敷を復活させるだけじゃなく、新しい循環をつくろうと思ってみんなで実行に移したんです。(泰地さん)
地域の子供たちに大人の背中を
見せられる環境づくり
「ココカラひのさと」の自習室は、大人の会議室と同じフロアを区切って使っています。パーティションで区切られることもありますが声は筒抜け。子供たちが自習している隣で、地域の大人たちが街づくりの話をしていて、その声がなんとなく聞こえてしまう環境なんです。大人の悩んでいる姿や楽しそうに話をしている様子をみれる環境っておもしろくないですか!ちょっとした先行投資というか、何よりも子供たちの経験になると思って。地域活動って必要なものなのに、なかなかお金に変換できないのがもどかしいのですが、それでも活動を止めずに続けていくことが大切だと思うんです。今の子供たちが、将来日の里で何かやりたいって思ったときに、そんな大人の背中を思い出して、みんがな地域をうまく使って、想いを実現していけるといいなと思います。(陽子さん)
街の中に面白い火種をみつけるのが得意なんで
うちの母は誰とでもすぐに仲良くなって、地域の中で楽しそうに暮らしているんです。そんな母の姿を見てかどうかわからないですが、いつの間にか僕自身も地域に興味をもって、なんとなくそういう活動に関わっています。将来は「まちづくり」と呼ばれるような仕事をしてみたいなと思っているのですが、まだ僕が体験した地域や街への関わりなんて、きれいな部分だけだと思うんです。そういう意味で、酸いも甘いも両方を知っておこうと、大学生の時間を1年だけ先行投資してもらって高知県の四万十町でまちづくりのインターンに参加しようと思っています。親には迷惑かけるんですが(笑)。僕は何かものが作れたり、素敵な絵が描けたり、音楽をつくれるようなスペシャリストではないのですが、街の中からおもしろい火種をみつけて燃え上がらすことは、人よりも得意だと思っています。入り込んでメラメラ燃やせられたら、こっちのもんだと思っているので、外の世界でそれがどのくらい通用するのかを見ていたいなと思って。(泰地さん)
さとの、ひっさつわざ
宮崎親子は、エネルギーにあふれている。その源はどこなんだろうと考えていたのだが、お話を伺うとそれらは日の里の文化や人から受け取ったものなんだという。そんな地域の循環を止めることなく、自分たちの楽しいという気持ちを乗せてさらに次の人達に広げていくことが、お二人のひっさつわざだと感じた。
さとのビール第一弾に宮崎親子が登場!
日の里団地48号棟がリニューアルした「ひのさと48」には、クラフトビールを醸造するブリュワリーがオープン!宗像産大麦を使用した「さとのビール」第一弾には渡邊さんのひっさつわざをイメージしたパッケージも登場します。味でもパッケージでもお楽しみください!
他にもたくさんのひっさつわざが!
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アグリCATSまねき猫:岩佐洋一さん試行錯誤を楽しむ、これが「おいしい」の秘訣です。
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日の里地区コミュニティセンター:永嶋久子さん日の里にはお土産がなかったので、
地域の子供たちとお饅頭をつくったんです -
鐘崎のあまちゃん:本田藍さん海女を守ることが海を守ることだし
海を守ることが海女を守ること -
カフェロココ:高崎信代さんテンちゃんがきっかけになって、
宗像のいいところを知ってくれたら -
グランジュール:吉武麻子さんアレルギーがあってもなくても
おいしいって言えるものを届けたい -
サニックス:渡邊敏行さんグラウンドでは倒すべき相手でも
そこを出れば友達になれてしまうんです -
ひかり幼育園:堤智行園長答えは子どもたちが持っている
それを引き出し表現できる園でありたい -
日の里学園:北岡先生・堤先生学校と地域がいっしょに
成長していける関係づくり -
宮崎親子:宮崎陽子さん・泰地さん日の里から受け取ったものを、日の里にかえしていく
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宗像市役所:内田忠治さん・濱村隆さん知ってます?宗像って
東京の通勤圏内なんです! -
大分大学:柴田建先生目的をつくらず、そこにいる。
まちづくりにはそんな役割が必要なんです。 -
社会福祉法人さつき会普通ってなんだろう?
あたり前を広げてみんなが生きやすい社会を
ひのさと48へのアクセス
現地へのアクセスは、JR東郷駅日の里口から徒歩約15分です。駅からタクシーをご利用の場合は「48号棟まで」とお伝えいただくか、下記住所をお知らせください。
〒811-3425 福岡県宗像市日の里5丁目3−98日の里団地48号棟(Google Mapで見る)
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