まちづくりを、さとづくりに

カフェロココ:高崎信代さん

テンちゃんがきっかけになって、
宗像のいいところを知ってくれたら

宗像のテンちゃんを知っているだろうか?JR東郷駅からすぐのカフェRococo(ロココ)を営む高崎信代さんは、このテンちゃんというキャラクターの産みの親であり、飼い主(同居人)であり、内蔵(?)でもある。2020年には、クラウドファンディングで出資を募り、実物のテンちゃんの着ぐるみが完成。宗像を、そして地元である日の里を盛り上げたいという気持ちから生まれた、この謎の愛されキャラクターのお話を伺った。

畑を荒らす害獣で憎たらしいんだけど、
とにかくかわいいやつがいる。
それが「テン」だったんです。

日の里って、今はちょっと寂れた団地みたいになっていますが、私が小さい頃は大人も子供もみんなが活き活きとしていて、お祭りとかもすごく盛り上がっていたんです。2017年に宗像大社や沖ノ島が世界遺産登録をされて、宗像市全体としては以前にくらべて観光客も増えたのですが、東郷駅や日の里団地では相変わらず人通りも少なく、なんかさみしいんですよね。それだったら、今いる私がもう一度盛り上げてみようと。最初は地域のよいところを紹介するフリーペーパーとかをつくっていたんですが、宗像に触れるきっかけになるようなキャラクターをつくろうと思いついたんです。カフェに来てくれるお客さんに、モチーフについて相談していると、「畑を荒らす害獣で憎たらしいんだけど、とにかくかわいいやつがいる」って紹介されたのが「テン」なんです。テンってイタチとかハクビシンによく似た小さな動物で、夏毛は黒に近い茶色なんですが、冬毛がになると顔以外の全身が黄色になるまるっこくてかわいい動物なんです。それを聞いた時にこれだ!って思いました。

やっぱりみんな実物のテンちゃんに
会いたいだろうなと思って

私は本業がデザイナーなので、何かをやりたいと思った時に、まず自分でつくることができるんです。さっそく「テン」をイメージしてつくったのがこの「テンちゃん」なんです。ただキャラクターをつくるだけでなく、テンちゃんの世界をイメージしやすいように、絵本や缶バッジ、キーホルダーなどのテンちゃんのグッズや、宗像を舞台にしたオリジナルのアニメまで、ひとりコツコツつくっていきました。ただやっぱり、私も含めてみんな本物のテンちゃんに会いたくなるんですよね!だったらテンちゃんの着ぐるみもつくろうと思って。さすがにしっかりした着ぐるみは自分ひとりではつくれないので、インターネットとかで調べてみると、東京に良さそうな着ぐるみ屋さんを見つけたのですが、けっこう費用もかかるんです。でもどうしてもつくりたいと思ったので、気持ちを綴ってクラウドファンディングで出資を募ったんです。すると、たくさんの方々が応援してくれて、おかげで目標金額を達成。ついに実物のテンちゃんが完成したんです。

テンちゃんといっしょに
応援してくれた人たちに会いに
九州から北海道まで日本を縦断

着ぐるみは、調べていた東京の着ぐるみ屋さんに制作をお願いをしました。本当は、完成した着ぐるみの「テンちゃん」を受け取って、そのまま東京から福岡までいっしょにヒッチハイクで帰って、途中応援してくれた人たちにお会いできたらって思っていたんですが、ちょうどコロナ禍がはじまり泣く泣く断念したんです。そうしたら、夏にうちのカフェの桃パフェがヒットして、毎日一心不乱に桃を剥き続けていたら腱鞘炎になって、カフェの営業どころじゃなくなったんです。休むって言っても、じっとしてられない身体なので、それだったらこのタイミングでみんなに会いに行こうと、九州から北海道まで、感染症対策を徹底しながら約半月かけてテンちゃんと縦断しました。旅をしながらその様子をSNSで発信していると、途中のサービスエリアとかにわざわざ会いにきてくださった方もいてくれて嬉しかったです。

テンちゃんがきっかけで
宗像のよいところに触れてくれたら

個人的にはじめたテンちゃんですが、今ではたくさんの人に応援されるようになってきました。最初はわざと非公式を謳っていたんですが、宗像市からもいっしょに何かできないですか?とお誘いをいただき、公式とか非公式を超えてみんなのテンちゃんになってきたように思います。最近は、地域の中学校の生徒会の子たちが「テンちゃんを学校に呼びたいんです」って活動をはじめてくれたり、鎮国寺さんの御朱印帳のモチーフをやらせてもらったり、少しずつ活動の幅も広がってきています。あまり知られてないですが、宗像って海も山もきれいだし、ご飯も美味しいし、みんな人もいいし、いいところがたくさんあるんです。テンちゃんが動き回ることで、そういった魅力に触れてくれる人が増えるといいなと思いますね。

さとの、ひっさつわざ

高崎さんは、思いついたら次の瞬間には行動している。自分自身でおもしろいと感じたら、そのチャンスが逃げないうちにどんどんアウトプットをつくり実行に移していくのだそうだ。取材の中で、ご本人の特技はと聞くと「ぼーっとすること」とおっしゃっていたので、無意識なのかもしれないが、とにかくじっとしているところが想像できない。動き続けることで、活動の中に人も巻き込んでいくのが高崎さんのひっさつわざだろうと感じた。

さとのビール第一弾に高崎さんが登場!

日の里団地48号棟がリニューアルした「ひのさと48」には、クラフトビールを醸造するブリュワリーがオープン!宗像産大麦を使用した「さとのビール」第一弾には高崎さんのひっさつわざをイメージしたパッケージも登場します。味でもパッケージでもお楽しみください!

【宗像の人を紹介】

他にもたくさんのひっさつわざが!

【We are here!】

ひのさと48へのアクセス

現地へのアクセスは、JR東郷駅日の里口から徒歩約15分です。駅からタクシーをご利用の場合は「48号棟まで」とお伝えいただくか、下記住所をお知らせください。
〒811-3425 福岡県宗像市日の里5丁目3−98日の里団地48号棟(Google Mapで見る)

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