まちづくりを、さとづくりに

日の里学園:北岡先生・堤先生

学校と地域がいっしょに
成長していける関係づくり

2020年のコロナ禍の中、プロジェクトにひとつの相談がやってきた来た。今まさに変化していく日の里団地の様子を子供たちに伝える特別授業を一緒に出来ないかというものだった。お話を伺うと、日の里の小中学校でも予定していたイベントが次々となくなり、少しでも子供たちに残る何かを開催したという先生たちの想いから始まったものだった。そこから生まれたのが子供といっしょに街のことを考える「さとのひっさつわざ」という授業だ。そんな特別授業を全力で下支えしてくださったのが、日の里学園でコミュニティ・スクールを運営する北岡先生と堤先生だ。

子供たちだけでなく
地域ぐるみで交流があった

私が日の里という場所に関わりはじめたのは、1991年に英語教員として赴任してきたのが始まりです。宗像の中では新しくできた地域だったので、どんなところなのかなと思いながら赴任してきました。当時は男子バレー部の顧問を担当していたのですが、生徒だけでなく保護者にすごく可愛がられました(笑)。例えば大会や練習試合のあとに、保護者の方から反省会という名目でお疲れ会みたいな交流あったり、学校という枠も超えて、餅つきをしたり、遊びにいったり、そんな関係の生まれる地域である、日の里っていいところだなと感じたのを覚えています。その頃の教え子や保護者とは、今でも関係が続いています。当時子供だった子たちも、今では親になっていたりで、僕のほうは相変わらず学校にいたので、教え子の子供にも教えるなんてことも体験させてもらいました。学校の内側でも外側でも、濃い付き合いができる地域だなと思います。(北岡先生)

学校と地域が一緒に育つ
子供も先生も成長できる関係

公立の小中学校の教員は公務員なので、学校の中しか知らない世間知らずなこともたくさんあります。私の場合は、日の里の保護者から、学校の外である社会のことを教えてもらったというか、いっしょに体験させてもらった気がします。ある意味では、地域に育ててもらえたんでしょうね。子供も教員も、学校が地域に育てられているような関係があったと思います。その後、他の学校に異動したり、教育委員会で人事管理の仕事をしたりしたんですが、教員としての最後の学校で、校長として日の里中学校に戻ってこれたのは本当に幸運でした。その後定年で退職して、今はこうやってコミュニティ・スクールのコーディネーターとして関わらせてもらっているのも不思議な縁ですよね。(北岡先生)

地域の中に
コミュニティスクールがある意味

コミュニティ・スクールは「地域とともにある学校づくり」と定義されていて、学校に地域の意見を反映していこうというような活動が多いのですが、本質的には地域を学びの場として捉えて、子供たちのやりたいことを実現していくことが大切なんじゃないかと。だから現場を担うそれぞれの教員が、教育の意味を広く捉えて、学校だけではなく、子供たちと一緒に地域づくりをしていくような感覚が必要だと思うんです。ただ、時代が変わって、僕たちが若かった頃のように、保護者や地域と過度に親しくなれなくなってきたもの事実です。コミュニティ・スクールが、地域から学園運営について意見をもらったり、承認してもらったりする関係にとどまらず、子供たちが地域の中で活躍することを通して、地域を教材にして成長し、その結果、地域に誇りを持ち、地域が大好きになることを支援する機能がコミュニティ・スクールの役割になっていけばいいなと思っています(北岡先生)

これからの時代に
地域と学校がいっしょに育っていくために

これまでは、教育というと学校が主体となって地域との関係をつくってきていたのですが、今の時代はSNSなどもあるので、教員も少し引っ込み思案になっているのも事実です。今回の特別授業やこれから完成していく日の里団地の48号棟の施設や取り組みなど、地域のほうからも学校をうまく巻き込んでもらえるのは、とてもありがたいし、おもしろいことだなと思います。さとづくりという大きな共通目標の元に、教員もそこでは1人の人として参加できるような場所があると、学校と地域がいっしょに成長していくための新しい関係が築けるのかも知れませんね。(堤先生)

さとの、ひっさつわざ

2020年は、よくも悪くも学校のあり方をみんなが意識した年だったと思う。そんな中、北岡先生も堤先生も、学校がこうだからとか、授業がこうだからという枠を超えて、これからの地域と教育がどうあるべきかという、目的に向かってお話してくれるし、そこに向かうために学校や地域をフル活用しようとしてくれる。子供たちにも、教員にも、地域に対しても本気でぶつかっていく姿勢。それがお二人のひっさつわざなのだろうと思った。

さとのビール第一弾に北岡先生と堤先生が登場!

日の里団地48号棟がリニューアルした「ひのさと48」には、クラフトビールを醸造するブリュワリーがオープン!宗像産大麦を使用した「さとのビール」第一弾には北岡先生と堤先生のひっさつわざをイメージしたパッケージも登場します。味でもパッケージでもお楽しみください!

【宗像の人を紹介】

他にもたくさんのひっさつわざが!

【We are here!】

ひのさと48へのアクセス

現地へのアクセスは、JR東郷駅日の里口から徒歩約15分です。駅からタクシーをご利用の場合は「48号棟まで」とお伝えいただくか、下記住所をお知らせください。
〒811-3425 福岡県宗像市日の里5丁目3−98日の里団地48号棟(Google Mapで見る)

【お問い合わせ】

プロジェクトへのご意見やご質問

遊びにきてみたい!活動に参加してみたい!宗像市や日の里に住んでみたい!さとづくり48へのご意見やご質問はこちらからお問い合わせください。お問い合わせの内容によっては、回答にお時間をいただく場合もございます。

    ご記入いただいた内容を再度ご確認ください。下記のボタンを押すと内容を送信いたします。